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チーノにとってはAなんてただの人間。此処でAを突き出しても別に良いし、何ならこの状態のシャオロンを連れて来るとか厄介事を持ってきやがって……とチーノは割と苛々していた。かと言って此処でAを差し出せば賭けはロボロの勝ちになる。
「貸し1やで」
『……え？』
「お前、なにしてんの？」
チーノが溜息を吐いたと思えばAの身体を氷漬けにする。チーノの部屋の中は寒さで充満される。流石のシャオロンもチーノが何をしているのかと目を見開いた。人間は寒さが限界に来ると死んでしまう。それを知っているシャオロンは憎悪の眼差しでチーノを見た。チーノもチーノで底意地が悪く、シャオロンのその姿を見れただけでメシウマである。
「シャオさん、何でシャオさんはAの事殺そうと思ってるん？」
「決まってるやろ。大好きやから手を下したいんやん。今までの有象無象とは違う、俺の事だけを見てくれた。でもAは俺だけの事を見てくれへんもん」
「へぇ？」
シャオロンは愛というものを知らないので、手元に置いて自らが歪んだ愛を注いでいけば良いのだと考えているのだが、それを理解したチーノは態と音を立てるようにAが入っている氷を叩いた。
「じゃあさシャオさん。俺がAをこのまま凍死させたらどうするん？」
「……辞めろ馬鹿！ええ加減にせんと」
「俺を殺すん？それとも氷を壊すん？どっちにしろA諸共死ぬ事になるで」
愛用のシャベルでチーノの頭をかち割ろうとしたシャオロンだが、チーノのその一言で何とか抑え付ける。その瞬間に片膝を突いた。別にこんな事をするつもりではなかった、Aを殺すつもりは確かにあったが、それはAを手元に置いておきたいだけで。それなのにチーノの所に行くなんて。寒い。シャオロンでも限界なのに人間であるAは凍死しかけ間際である。
「チーノ、後で分かってるやろうな」
「何が？俺もな、別にAの事は嫌いやないから殺して欲しく無いねん。でもな、何でAをこうやって生死の淵に立たせてるか分かる？」
「何が言いたいん？」
「その顔！その顔が見たかってん！！絶望と後悔が入り混じってるその顔！！」
いつもは絶望に叩き落とされているからこそ、チーノはシャオロンに一矢報えて上機嫌である。チーノにとってAは意地悪の出汁になっただけだ。
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オバケ(プロフ) - 続編が8回…！？もう一回遊べるドン！×8は嬉しすぎます。無理のないよう僕たちに尊いを供給してください、お願いします！！ (4月30日 21時) (
レス) @page50 id: db93c912f5 (このIDを非表示/違反報告)
n(プロフ) - すごく面白かったです…！！応援してます！ (4月13日 6時) (レス) @page50 id: 55db97e30c (このIDを非表示/違反報告)
かな(プロフ) - なーとどさん» ありがとうございます……！！続編は少しだけ手直ししているのですが、ぼちぼちと更新していこうと思っております！！ (4月10日 17時) (レス) id: bdf8650039 (このIDを非表示/違反報告)
なーとど(プロフ) - この作品に出会えたことに凄く感動してます！！続きいつまでも楽しみに待ってます！ (4月10日 16時) (レス) @page50 id: 13e99d6a75 (このIDを非表示/違反報告)
かな(プロフ) - アホですさん» ありがとうございます！！面白いと言ってもらえて感無量です……！れ (4月9日 17時) (レス) id: bdf8650039 (このIDを非表示/違反報告)
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