Request5.手フェチ(shp) ページ26
白猫さんリクエスト[手フェチor項フェチでshp]
『あんたって、手、好きなの？』
心地よい沈黙を破って、隣で紫煙を燻らせていた彼にあなたは尋ねた。彼はあなたの問いに動きを止める。
『よく見てるじゃん、私の手』
料理をしているとき、裁縫をしているとき、ゲームをしているとき。
手を使う作業のとき、必ず彼の視線はあなたの手に注がれている。
もっと言えば、いちゃつくときは絶対指を弄るし、情事の最中にはあなたの手を離すまいと、縋るように指を絡めながら握りしめてくるのが癖だ。
「……そらAさんだからですよ」
『嘘』
あなたは知っている。友人、店員さん、町中ですれ違う人々。彼の視線と興味は彼らの手指に奪われている。
「よく見てますね、俺のこと」
彼はあなたの口調を真似て、人差し指と中指で煙草を挟み、ベランダの柵に肘をついて頬杖をついた。
彼はあなたを揶揄するような光を瞬かせ、口角を歪める。
「俺、好きっすよ、手。嫉妬してくれたんすか？」
『……別にそんなんじゃないけど』
「やったら何すか、今の間は」
彼はクスクスと笑いながら灰皿に煙草をぐりっと押し付けた。
「ついつい人の手、見る癖あるんすよね。結構その人の性格とか体調とか出ますし。……でもな、」
彼はムスッと仏頂面なあなたの取る。
「俺は、Aさんの手が一番好きや」
『お、お世辞はよして』
「何照れとん？思ったこと言うてるだけですよ。この爪の四角い形とかー、桜色のルヌーラとか、あとは、ここ」
彼につう、とあなたの中指の横側をなぞられ、ぴくんと震わせる。
「第1関節と第2関節の間の括れとか。Aさんの小さくて柔かくて綺麗な手、全部好きです」
彼は恍惚とした視線をあなたの手から瞳に移した。
あ、食べられる、と思った頃には唇が触れていて、彼のきつい煙草の香りがする。
彼はあなたの腕を壁に押しつけ、自身の指とあなたの指を絡めた。
彼の舌が口腔内に侵入してきて、あなたの上顎や歯茎を擽り、舌を吸われる。
彼はその舌の動きに合わせて、絡め取ったあなたの指を擽って、何度も繋ぎ方を変えて握りしめて。
あなたの手を感じるように弄くり回した。
「は……っ……好きや……」
キスの隙間に何度も囁かれた愛は、彼にとって何よりも愛おしい、あなたという存在全てに捧げられたもの。
リクエストありがとうございました！
項フェチと、とても迷ったんですが、作者が手フェチでイメージ湧きやすかったんですよね(照)
case19.ドライヤー(em)→←Request4.彼シャツ(em ver)
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緑黄色野菜(プロフ) - キルさん» 喜んで頂けて嬉しいです〜！！書くの凄く楽しくって！リクエストありがとうございました！これからも頑張ります！ (5月11日 6時) (
レス) id: ae06c5e6e2 (このIDを非表示/違反報告)
キル(プロフ) - リクエスト書いてくださりありがとうございました！最高すぎました！想像していたものより何倍もすごくって、かっこいいっっ！！ってなっちゃいました！わたしピンクなのめっちゃ好きなので、めっちゃ嬉しいです！これからも更新応援してます！ (5月10日 23時) (レス) @page37 id: db14baf272 (このIDを非表示/違反報告)
緑黄色野菜(プロフ) - あくのさん» わぁ、ホントですか！？よかったぁ！！ちょっとやりすぎたかなと不安になっていたので喜んで頂けて私も嬉しいです！ (5月3日 17時) (レス) id: ae06c5e6e2 (このIDを非表示/違反報告)
あくの(プロフ) - ドロドロいいですね...！！！ここまで甘いお話書いてくださる方があまりいないのですごくうれしいです！！ (5月3日 13時) (レス) @page33 id: f9355a1561 (このIDを非表示/違反報告)
緑黄色野菜(プロフ) - りずさん» リクエストありがとうございます！可愛いお話だなんて、嬉しくて嬉しくて(照)甘さマックス、挑戦させて頂きます！ (5月1日 0時) (レス) id: ae06c5e6e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：緑黄色野菜 | 作成日時：2024年3月25日 0時
