【rd運営】【wrwrd!】魔法使いに憧れた結果。 (ページ11)

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「最悪だよ」

「最悪とは！失礼な人だな」

あぁほらまたでた。どこから湧いたんだ。最近はずっと憑かれているような気がしてゆっくりできない。

食事が喉を通らない。

「なんで付き纏うんですか」

「ダメなのか？」

「ダメとかイイとかそう言う話をしているわけではなく、理由を聞いているんです」

お弁当を口に運ぶ。

甘い。今回は砂糖を入れたのかな。このだし巻き卵上手だな。さすがコンタミ兄さんだ。

昔からずっと料理してきたからかな。私も今度なんか作ってみよう。

「理由か」

「はい理由です」

「君の左目に興味を持った」

こいつデリカシーというものを知らないのか。

「ず、随分ストレートにいうんですね」

「なんだ、あやふやの方が好みか？」

私の左目にかかった前髪を優しく退かし愛おしそうに左頬を撫でる。

赤い瞳が何故だか恐ろしくて。

「...そんなに見ないでください」

「何故だ？」

「左目見られるの嫌いなんです」

「俺は君の左目好きだぞ」

アナリティカルエンジンが作動する。機械の音が聞こえた。

「嘘、じゃないんですね」

「ほう、この左目は嘘か誠かどうかも分かるのか」

「いえ、ただその人の心拍数で分かります。嘘をつく時は無意識に心拍数は上がるので」

少しの歪みが全てを教えてくれる。

ここまで誰にも騙されずに生きていけたのはこの左目のおかげだ。